PROJECT 01
人口減少、
高齢化が進む北海道での店舗政策
北海道北西部に位置する初山別村。
人口約1,000人の村にある唯一のコンビニエンスストアがセイコーマート初山別店だ。
一般的にコンビニ1店の出店には3,000人の商圏人口が必要とも言われている。
人口減少、高齢化が進む中、人口1,000人台の過疎地域で店舗を維持するセコマ。
そこには、これからも北海道の地域とともに歩み続ける覚悟と想いがある。
直轄店スーパーバイザー
K・H
2021年入社。旭川地区事務所配属。直轄店※スーパーバイザー(SV)として初山別店含む留萌エリアの7店舗を担当する。
※直轄店…グループ⼩売部⾨のセイコーリテールサービスが直接運営する店舗を指す。
直轄店 営業支援部門 課長
Y・S
学生時代よりセイコーマートでアルバイトに従事し、2004年入社。直轄店の新店・移転立ち上げやフォローを担う支援部門にて多くの店舗を立ち上げ、パートナーを育成。店舗オペレーションのプロフェッショナルとしてSVにも頼られる存在。
日本海に面した初山別村。漁業と農業を主産業とするこの村に、2014年、村内初のコンビニエンスストアとしてセイコーマート初山別店がオープンした。2013年10月、初山別村議会でコンビニ誘致が承認され、村からセコマに出店を要請。村としても人口減少が進む中で、村民からの要望もあり「村に住む人を引き留めるにはコンビニが必要だ」という強い願いがあってのことだった。しかし、当時の初山別村の人口は約1,300人。出店しても利益が取れない懸念もあった。出店しても採算が合わなければ閉店となり、村に迷惑をかけることになるかもしれない。そんな不安を抱えながらも出店候補地を探しているうちに、村内で多く利用されていた個人商店の閉店が決まり、村長が出店陳情のためにセコマ本社を訪れた。「このままでは村民が買い物難民になってしまう」。役場が土地を安価で提供してくれたことも後押しとなり、2014年の冬に初山別店のオープンが実現した。
▲ 初山別みさき台公園からの眺め
Yさんが
語る
現在、直轄店 営業支援部門に所属するYは、当時、初山別店の立ち上げを現場で支えた一人だった。「開店準備中に天気予報を見ると、オープン日の前後に爆弾低気圧が上陸し、大荒れになる可能性がありました。通行止めで商品がお店に届かなくなる不安もあったので、急遽、SVと打ち合わせを行い、通常の新店に比べて商品を多めに発注することにしました。オープンを楽しみにしてくださっているお客様の期待を裏切るわけにはいきませんから」。Yはそう振り返る。
Yさんが
語る
こうして迎えた開店当日の朝、吹雪にも関わらず、多くのお客様が店の前に行列を作っていた。開店後、村民の皆さんからYをはじめとする店舗従業員へ「本当に助かります」と出店を感謝する言葉が数多く寄せられた。過疎化が進む村への出店を決めたセイコーマートに対する村民からの感謝の言葉は、初山別店が担うべき役割の大きさを表していた。「この村にとって、必要不可欠な存在にしていかなければならない」。当時、出店に携わった従業員は身が引き締まる思いだったという。
Yさんが
語る
「村民は、初山別店が開店する以前には買い物のために隣町の羽幌町まで出かけていたため、セイコーマートでも大容量の商品を求められることが多い」とYは感じていた。「いつでも買えるようになったから、大容量でなくても大丈夫ですよ」とお客様に声をかけていたY。お客様に一番近いところで声を聞ける仕事に醍醐味を感じたという。
Kさんが
語る
2021年に入社したKは、SVとして初山別店を担当する。「村に飲食店が少ないため、地域住民の皆さんに温かい商品を提供したいという思いは強いですね。ホットシェフの商品が店頭に並ぶ時間を長くするために製造量を店舗と相談しています」と話すK。村内にはスーパーマーケットもなく、仕事終わりの遅い時間に来店するお客様でも満足に買い物ができるよう、特に毎日必要とされる商品や総菜は、夜まで欠品しないように意識している。
Kさんが
語る
Kは店が地域に溶け込んでいるのを日々実感するという。「村内に住んでいても家が遠くて普段は会えなかった村民同士が、店内で『久しぶりだね』と言って会話している姿をよく見かけます。保育園の帰りに連れ立って来るママ友同士の姿もあります。店内は子どもから主婦、お年寄りまで、村の人たちが集まるにぎやかな場所になっているのを感じますね」。また地域柄、秋にはいくらの醤油漬けを作る家庭が多く、「大容量の醤油がほしい」というお客様の声に応え、店長とSVが相談し、会員カードで貯めたポイントと対象商品を交換できるペコマーケットの商品から醤油を納品できるようにするなど、地域性を考慮した商品構成にも取り組んでいる。
コンビニの出店は商圏人口3,000人が目安と言われているなか、人口1,300人で挑戦した初山別村への出店。現在、村の人口は1,000人を切っているが、多くのお客様にご利用いただき、店舗は維持できている。その後、滝川市東滝川や紋別郡上渚滑の小商圏への出店を実現した。小さな町村でもコンビニの運営を可能にするため、定期的に役場を訪問し地域の経済状況や設備の有効活用について情報交換を実施している。
北海道では人口の一極集中化や高齢化が進む中、買い物環境に苦しむいわゆる買い物難民が増えている。セコマは1971年に第一号店を開店以来、地域の皆さまに支えられて成長してきた。これからも北海道や茨城で出店の依頼があれば可能な限り応えたいというのがセコマの出店政策だ。ほかのチェーンが出店しない地域へもセコマが出店できるのは、道内全域に広がるセイコーマート店舗、セコマグループ製造工場、配送センターで構成される「物流網」があるからこそ。過疎地域への出店には、自社の物流網が大きな強みとなる。セイコーマートが地域の食のインフラとなるために、サプライチェーンの強みを生かし、これからもより深く地域に根差していく。それが、地域とお客様への恩返しになると信じて。
※紹介されている社員の所属及び役職は
2025年9月時点のものです。